樹齢100年を超すケヤキや多くの果樹、樹木があった計画敷地。相続税の
ための売却に際し、この環境を新たに住まう人にとっての最大価値に編集し、事業者と共同でコンセプト提案
を行い実現したプロジェクト。
敷地まわりを植栽でつなぎ、北側のひな壇型の北側テラスを緑化し、隣地となる地主さんの敷地とをゆるやかにつなげている。
樹木と周辺との「つながり」を継承する
このプロジェクトは、欅をはじめ敷地内にある多くの樹木を残し、周辺の環境とのつながりを継承したい、というオーナーさんの想いから始まりました。敷地内の欅は、ご近所の方にとっても、地域のシンボルとなっている木。新しく建った建物を受け止めてくれているようです。帰り道でも、室内からでも、ルーフテラスでも。この欅の木の存在を感じることができます。
想いを実現するプロフェッショナルのコラボレーション
事業主である株式会社フィンチに、 チームネットが企画プロデュースとして関わりました。さらに、外構・造園デザインは、コーポラティブでもご一緒させていただいている、エービーデザイン(株)の正木覚さん。樹木一本一本の声を聞いて空間をつくるデザイナーとして、オーナーさんの土地への想いを形にしてくださいました。建築は谷内田章夫/WORKSHOPの谷内田章夫さん。スタイリッシュさと同時に、立体感のある多様な空間をつくりだす建築家です。室内空間も、中と外をつなぐ中間領域も、普通のマンションとは全く違った空間になっています。
室内でも樹木を感じる暮らしを
玄関に帰ったとき。室内に入るとき。リビングでくつろぐとき。くらしの様々なシーンで、ふと緑を目にする。そんなストーリーのある日常が、かたちになっています。室内にいながらにして、敷地内を吹き抜ける風が感じられるようです。